なぜ、“問い合わせ”がゼロなのか? 今すぐ見直すべき5つの原因
2025年12月3日
こんな課題解決にお役立てください。
- アクセス数はそれなりにあるのに、問い合わせが月に1件も入らない
- 広告費をかけてアクセスを集めているのに、全くコンバージョン(CV)しない
- 競合はWebから集客できているのに、なぜウチだけ...
目次
- 0. はじめに
- 1. 原因①【集客のズレ】
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- 原因①【集客のズレ】:来る「お客様」が間違っている
- 2. 原因②【価値の不在】
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- 原因②【価値の不在】:自社の「強み」が1秒で伝わらない
- 3. 原因③【導線の崩壊】
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- 原因③【導線の崩壊】:「問い合わせボタン」がどこにあるか分からない
- 4. 原因④【信頼の欠如】
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- 原因④【信頼の欠如】:この会社、本当に大丈夫...?
- 5. 原因⑤【技術的な問題】
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- 原因⑤【技術的な問題】:ユーザーに「ストレス」を与えている
- 6. 「問い合わせ」を生むサイトへの処方箋
- 7. 弊社の「成果(CV)にコミットする」戦略的サイトリニューアル
はじめに:そのWebサイト、「穴の空いたバケツ」になっていませんか?
「Webサイトをリニューアルしたのに、全然電話が鳴らない…」 「毎月広告費をかけてアクセスを集めているのに、問い合わせ(コンバージョン)が月に1件もない…」 「競合他社はWebからバンバン集客しているらしいのに、なぜウチだけ…」
もし今、あなたがこのような悩みを抱えているなら、この記事はあなたのためのものです。
多くの経営者やWeb担当者の方が、アクセス解析の数字を見て溜息をついています。「アクセス数はそれなりにある。でも、成果が出ない」。この状況は、精神的にも経営的にも非常に苦しいものです。まるで、一生懸命水を汲んで注いでいるのに、一向に水が溜まらないバケツを見ているような感覚ではないでしょうか。
そう、あなたのWebサイトは今、まさに**「穴の空いたバケツ」**になっている可能性が高いのです。
Webサイトの目的が「会社案内」であれば、存在しているだけで十分かもしれません。しかし、あなたの目的が「売上」や「問い合わせ」といった具体的な**「成果(コンバージョン)」であるならば、「問い合わせゼロ」という結果には、必ず明確な「原因」**が存在します。それは「運」や「タイミング」の問題ではありません。サイトの構造や戦略における、論理的な欠陥です。
本記事では、多くの企業サイトが陥っている「問い合わせが来ない5つの致命的な原因」を徹底的に解剖します。精神論ではなく、マーケティングとユーザビリティの観点から、貴社のサイトを診断し、成果が出る「営業マン」へと生まれ変わらせるための処方箋を提示します。
原因①【集客のズレ】:来る「お客様」が間違っている
「アクセス数はあるのに問い合わせがない」というケースで、真っ先に疑うべきは「集客の質」です。 極端な話をしましょう。あなたが「高級注文住宅」を販売している工務店だとします。あなたのサイトに毎日1,000人のアクセスがあったとしても、その訪問者が「小学生」や「DIYで犬小屋を作りたい人」ばかりだったら、家は売れるでしょうか? 売れませんよね。
Webサイトも同じです。**「誰を集めているか」**が間違っていれば、どんなに素晴らしいサイトを作っても成果はゼロです。
1. SEOキーワードの「意図(インテント)」のミスマッチ
SEO対策を頑張っている企業ほど陥りやすいのが、「キーワードの選び間違い」です。 検索キーワードには、大きく分けて「情報収集(知りたい)」と「購入検討(買いたい・頼みたい)」の2種類があります。
- 情報収集クエリ(Knowクエリ):
- 例:「注文住宅 坪単価 平均」「壁紙 張り替え DIY」「契約書 雛形 無料」
- ユーザー心理:「勉強したい」「自分でやりたい」「無料ですませたい」
- 結果: アクセスは集まりますが、問い合わせには繋がりません。
- 購入検討クエリ(Do/Buyクエリ):
- 例:「注文住宅 オススメ 工務店 [地域名]」「壁紙張り替え 業者 見積もり」「契約書作成 代行 費用」
- ユーザー心理:「プロに頼みたい」「いくらかかるか知りたい」「失敗したくない」
- 結果: アクセス数は少なくても、高い確率で問い合わせに繋がります。
もし貴社のサイトが、「用語の意味」や「無料ノウハウ」のようなキーワードでばかりアクセスを集めているなら、それは「見込み客」ではなく「ただの読者」を集めているに過ぎません。ビジネスに繋がるキーワードで上位表示できているか、改めて見直す必要があります。
2. 広告ターゲティングの失敗
Web広告(リスティング広告やSNS広告)を出している場合も同様です。 「とにかくクリック単価を安くしたい」「多くの人に見てもらいたい」という理由で、配信ターゲットを広げすぎていませんか?
- エリアのズレ: 商圏外のユーザーに配信していないか?
- 属性のズレ: 法人向け(BtoB)サービスなのに、学生や主婦層に配信していないか?
- キーワードのズレ: 除外キーワード(ネガティブキーワード)を設定せず、無駄なクリックにお金を払っていないか?
「砂漠で水を売る」のは簡単ですが、「海で水を売る」のは不可能です。まずは、貴社のサービスを本当に必要としている**「目的のユーザー」**がサイトに来ているか、アクセス解析や広告レポートを徹底的に見直してください。
原因②【価値の不在】:自社の「強み」が1秒で伝わらない
ターゲットとなるユーザーがサイトに来てくれたとします。しかし、ここで安心してはいけません。 Webの世界は残酷です。ユーザーは、サイトを開いて**「わずか3秒」**で、「このサイトは自分に役立つか?」「読む価値があるか?」を判断します。これを「3秒の壁」と呼びます。
この一瞬の間に、貴社の「強み」や「ベネフィット(利益)」が伝わらなければ、ユーザーは無言で「戻るボタン」を押し、競合他社のサイトへ去っていきます。
1. 抽象的すぎる「ポエム」キャッチコピー
トップページのメインビジュアル(一番最初に目に入る大きな画像エリア)に、こんな言葉を載せていませんか?
- 「未来を創造する、イノベーションパートナー」
- 「お客様の笑顔のために、誠心誠意」
- 「Next Stage to the Future」
これらは、耳障りは良いですが、**「具体的に何をしてくれる会社なのか」**が全く伝わりません。ユーザーはポエムを読みに来たのではなく、自分の課題を解決する方法を探しに来ています。
【改善例】
- ×「未来を創造する」 → ○「製造業のコストを20%削減する、AI生産管理システム」
- ×「お客様の笑顔のために」 → ○「最短30分で駆けつけ! 水漏れ・詰まりの緊急修理」
このように、「誰に」「何を」「どうする(どんなメリットがある)」を具体的かつ瞬時に伝える必要があります。
2. 「何屋」なのか分からないおしゃれサイト
デザインにこだわりすぎて、英語ばかり使ったり、意味深な動画を流したりして、「結局、何の会社なの?」と迷わせてしまうサイトも非常に多いです。 おしゃれさは「信頼感」を作る要素の一つですが、それが「分かりやすさ」を阻害してはいけません。
3. USP(独自の強み)が書かれていない
ユーザーは常に「比較」しています。貴社のサイトを見ている時、同時に別のタブで競合他社のサイトも開いています。 その中で、「なぜ他社ではなく、貴社を選ぶべきなのか?」という問いに答えられなければ、選ばれることはありません。
- 「業界最安値」なのか?
- 「圧倒的な実績数」なのか?
- 「独自の特許技術」があるのか?
- 「24時間365日サポート」なのか?
自社の**USP(Unique Selling Proposition:独自の強み)**が、スクロールせずに見える位置(ファーストビュー)で明確に宣言されているか、確認してください。
原因③【導線の崩壊】:「問い合わせボタン」がどこにあるか分からない
「このサービス、良さそうだな。話を聞いてみたいかも」 ユーザーがそう思った瞬間、スムーズに問い合わせ行動に移れるようになっていますか? ここでの「迷い」は、即離脱に繋がります。これを**「導線の崩壊」**と呼びます。
1. 「ウォーリーを探せ」状態の問い合わせボタン
信じられないかもしれませんが、「問い合わせはこちら」というボタンが、ページの最下部(フッター)に小さくあるだけのサイトが多々あります。 ユーザーは、長いページを最後まで読んでくれるとは限りません。興味を持ったその瞬間にボタンがなければ、わざわざ探してはくれません。
- 追従ボタン: スクロールしても常に画面の端に「問い合わせ」ボタンが表示されているか?
- ヘッダーボタン: 画面右上に、目立つ色でボタンが配置されているか?
- コンテンツの区切り: サービス説明が終わるごと、事例紹介が終わるごとに、適切なCTA(Call To Action:行動喚起)エリアが設置されているか?
2. マイクロコピーの欠如
ただ「お問い合わせ」と書かれたボタンよりも、ユーザーの心理的ハードルを下げる一言(マイクロコピー)があるだけで、クリック率は大きく変わります。
- ×「お問い合わせ」 → ○「まずは無料でお見積り(最短1分で入力完了)」
- ×「資料請求」 → ○「成功事例付き資料を無料でダウンロード」
3. リンクに見えないデザイン
デザイナーが「かっこよさ」を優先するあまり、ボタンがボタンに見えない(ただの装飾に見える)ケースや、背景色に溶け込んでしまっているケースです。 UI/UX(ユーザーインターフェース/ユーザー体験)の基本原則として、**「クリックできる場所は、誰が見てもクリックできると分かるデザイン」**にする必要があります。
ユーザーをゴール(問い合わせ)まで、レッドカーペットを敷くようにスムーズにエスコートする。それが「導線設計」です。
続きは本編で。
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